虫歯

虫歯とは

虫歯の原因

下記の4つの原因がそろった時、虫歯が発生します。

虫歯のメカニズム

    1.細菌(ミュータンス菌など)

    約1μm(1/1000mm)の球状の菌(ミュータンス菌)が歯の表面に付着し、バイオフィルムと呼ばれるねばねばした物質を作ります。このバイオフィルムにミュータンス菌が住みつき、どんどん増殖していきます。これがプラーク(歯垢)です。このプラークの中に潜んでいる細菌が酸を作り出し、歯が溶けて虫歯になります。

    2.糖分(甘いもの)

    ミュータンス菌は食べ物に含まれている糖分(特に砂糖)を栄養源とするため、甘いものをよく食べる習慣のある人は酸にさらされる時間が長いため、虫歯になりやすくなります。

    3.歯の質

    エナメル質や象牙質の状況によって、虫歯になりやすい人もいます。

    特に、乳歯や生えたばかりの永久歯には注意が必要です。
    丈夫な歯を育てるためには、バランスのいい食事を心がけましょう。
    歯の土台を作るたんぱく質、歯の再石灰化のために必要なカルシウムやリン、そしてビタミンA、C、Dなどの栄養素を意識して摂取しましょう。

    4.時間

    口の中に食べかすが残ったままの時間が長いと、ミュータンス菌の動きは活発になります。放置する時間が長ければ長いほど、時間の経過とともに虫歯は進行していくのです。

虫歯を予防するには?

(1)プラークの除去

虫歯になる第一段階は、プラーク中に存在するミュータンス菌が酸を作り、酸性度pH5.4(臨界pH)以下になって初めて、歯は脱灰し始めるのです。この時、歯の表面は見た目には変化がないか、あるいは白く濁ったように見える程度です。
しかし、安心してください。この段階で、ブラッシングで歯の表面に付着しているプラークを完全に除去すると、唾液中の存在する重炭酸イオン(HCO3)の働きによって酸は中和され、歯から溶け出したカルシウムイオン(Ca2+)とリン酸イオン(PO4+)が、再び歯の中に取り込まれ再結晶化します。
これを再石灰化と言います。さらに、フッ化物イオン(F-) があると再石灰化が促進されフルオロアパタイトという酸に強い歯質を形成します。
歯の表面がプラークで汚れたままだと十分な再石灰化が阻害されます。
プラークが歯を脱灰するまで堆積するには約8時間かかります。また、24時間後には目に見える程度にまで成長してゆきます。このプラークを取り除き、すみずみまで歯の表面をつるつるの状態にすることが、「プラークコントロール」です。
「プラークコントロール」をしっかり行えば決して虫歯にはなりません。
一生懸命毎日歯磨きをしているのに虫歯ができてしまう人は、磨き方に問題があるか、歯並びが原因で十分に磨けないためだと思われます。
また、プラークは時間がたつと、カルシウムが沈着して歯石になってしまいます。
歯石になってしまうと、もう歯ブラシでは取り除けません。歯石の表面はざらざらしているため、さらにプラークが付きやすくなってしまいます。
プラークは歯の表面に均一に付くのではなく、付き易い所と付き難い所があります。プラークコントロールに重要なことは、プラークがつきやすい所を認識し、能率よく除去できるように自分に適した磨き方を見つける事です。
一度、歯科医院で歯科衛生士さんにブラッシング指導を受けることをお勧めします。
そして、歯ブラシでは取れない歯石をとってもらい、プラークが付きにくいようにフッ素含有の研磨剤で歯の表面をピカピカに磨けば、虫歯予防・歯周病予防にきわめて有効です。

これを、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning;専門家による機械的歯面清掃)と言います。
当院では、健康な歯と歯ぐきを維持するため、3カ月~6ヶ月に1度の定期的なクリーニング=PMTCをお勧めしています。

(2)フッ素塗布

乳歯でも永久歯でも、萌出直後のエナメル質は幼若で、大変虫歯になりやすい性質があります。そこで、エナメル質の表面にフッ素を作用させ、歯の構成成分であるハイドロキシアパタイトを酸に強いフルオロアパタイトに置換させて虫歯予防を行います。

歯科医院で行うフッ素塗布は安全性の高いフッ化ナトリウムを使用しており、小さなお子様でも安心してお使いいただけます。

また、加齢や歯周病などによって、歯ぐきが下がりむき出しになった歯根部にフッ素塗布をすることで歯根部を虫歯から守ることができます。小さなお子様だけではなく大人の患者様にもフッ素塗布は効果的です。

(3)シーラント(小窩裂溝塡塞法)

シーラント

奥歯の噛む面(咬合面)には、小窩裂溝という多数の溝があり複雑な形態をしています。この溝の奥まで歯ブラシの先は届かないため虫歯になりやすいのです。特に乳歯や生えてから間もない永久歯は、歯の質が弱くすぐ虫歯になってしまいます。そのため、溝をフッ素入りのレジンでふさぎ、虫歯を予防する方法がシーラントです。
シーラントにはフッ素除放性という、徐々にフッ素が放出されて歯を強くしたり、除菌をする効果もあります。

術前

レーザーで無菌化

レーザー照射後

シーラント処置

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