ホームホワイトニング
ホームホワイトニングとは、歯科医院で製作した患者様専用のマウスピースを使ってご自宅で行うホワイトニングです。
マウスピースにホワイトニングの薬剤を塗布し、毎日1.5~2時間程度、マウスピースを装着し少しずつ歯の色を白くしていきます。ホームホワイトニングはオフィスホワイトニングと比べて効果が出るまでに少し時間がかかりますが、何度も通院する必要がなく、ご自宅で好きな時間に行うことができます。
◆ホームホワイトニングの流れ
(1)カウンセリング
お口全体の状態・黄ばみをチェックします。ホワイトニング開始前の口腔内の写真を撮影します。
※虫歯があれば先に治療をする場合がございます。
(2)印象採得・マウスピースの製作
歯型を採り、患者様専用のマウスピースを製作します。完成まで3日~1週間程度かかります。
※マウスピースやナイトガードを既にお持ちの患者様はご相談ください。
(3)歯のクリーニング・着色除去
歯の表面に汚れが残っているとホワイトニング剤が十分に効果を発揮できないことがあるため、ホワイトニング開始前に歯のクリーニング(歯石取り、着色除去)を行います。
(4)ホームホワイトニング開始
製作したマウスピースの適合の確認をします。ホワイトニング剤の使用方法やマウスピースのお手入れについて説明します。マウスピース、ホワイトニング剤をお渡し。いよいよご自宅でホームホワイトニングのスタートです。
(5)定期健診(経過観察)
◆ホームホワイトニングの注意点
- 初回は1日2時間を2週間ほど続けると、白さを実感できます。初めから長時間使用すると、歯質によっては歯がしみたり痛みが出たりする恐れがあるので、過剰な使用は避けてください。
- 歯の細かなひび割れやすり減りがある場合、エナメル質の薄い部分にホワイトニング剤によって一時的に知覚過敏を引き起こしてしまう可能性があります。しみると感じた場合には放置せず、すぐに歯科医師にご相談ください。
- ホームホワイトニングの期間中は、着色性の強い飲食物(コーヒー・カレー・赤ワイン等)、酸性飲食物(コーラ等の炭酸飲料やレモンなど)の摂取および喫煙は避けるようにしてください。
◆ホームホワイトニングのメリット
- 好きなタイミングでいつでもホワイトニングをすることができる
- オフィスホワイトニングより濃度が低いため、しみる症状がでにくい
- 通院回数が少ない
- オフィスホワイトニングと比べて、コストが抑えられる
- 白さの持続期間が長い
ホームホワイトニングの薬剤は濃度が低いため、ゆっくりと歯を白くします。そのため、色の後戻りがゆっくりで効果が持続します。
◆ホームホワイトニングのデメリット
- 毎日継続してマウスピースを装着する必要がある
- 効果を感じるまでに長く時間がかかる
- ホワイトニングをした直後は色のついた飲食物(カレー・コーヒー・ワインなど)に注意する必要がある
- 知覚過敏が出る可能性がある
ホームホワイトニングに興味はあるけれどご不安やご心配がおありの方は、遠慮なくご相談ください。
ホームホワイトニング料金表
トレー上下 | 22,000円 |
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片顎(上か下だけ)をご希望の場合は11,000円になります。
ホームホワイトニングジェル(単品価格)
ティオンホームプラチナ(濃度10%) | 3,000円 |
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アンジェラス ホーム(濃度16%) | 4,000円 |
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【アンジェラス ホーム16%の特徴】
過酸化尿素16%配合
2022年まで国内で多く発売されているホームホワイトニングジェルは10%が多かったのですが、このアンジェラスホームは16%と通常よりすこし高い濃度で効果が出やすいことが特徴です。海外輸入品だと濃度35%の薬剤がありますが、エナメル質が厚い欧米人向けであり、日本人が安易に使用すると知覚過敏を起こす可能性があります。
装着時間1.5時間
マウスピースの装着時間を通常の1日2時間から1.5時間に短縮できます。
フッ化ナトリウム、硝酸カリウム配合
ホワイトニングで気がかりなのはしみる症状だと思います。アンジェラスホームはフッ化ナトリウムと硝酸カリウムというしみる症状を抑える成分が配合されているため、しみない工夫がなされている優しいホワイトニング剤です。
マウスピースから垂れにくい高粘度のジェル
アンジェラスホームは粘度が非常に高くマウスピースから垂れにくいため、しっかり歯の表面に留まってくれます。お口の中に漏れ出る心配が少なく、ホームホワイトニングの間、快適に過ごすことができます。
ケア用品
MIペースト(歯のミネラルパック) | 1,730円 |
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MIペーストには、ホワイトニング中の知覚過敏を緩和する効果があります。また、ホワイトニングで歯に白い抜けが出来てしまうホワイトスポットの予防にも効果があります。
※牛乳由来の成分が含まれているため、牛乳や乳製品にアレルギーのある方は使用できません。
ホワイトニングとは
1.歯の構造
歯は黄色っぽい象牙質が全体的な歯の概形を作っています。象牙質の中には歯髄組織が入っています。この歯髄が歯の神経と呼ばれる部分です。
歯の見えている部分を歯冠部、歯肉の下に隠れている部分を歯根部といいます。歯冠部は半透明なエナメル質に覆われ,歯根部はセメント質に覆われています。セメント質を介して歯は歯槽骨に植立されます。
エナメル質はほとんどが無機質で構成されていますが、わずかに有機質の部分があります。
その有機質が着色し、歯の変色となることがあります。
2.歯の色について
歯の構造で説明したように、歯冠部は半透明なエナメル質で覆われており、歯の色はエナメル質そのものの色ではなく、その内側にある象牙質の色が反映されて見えています。
そのため、エナメル質がほとんどの切縁部は白く透明感があり、エナメル質が薄い歯頸部は象牙質の色が透けるため黄色味が増して見えます。
比較的エナメル質の薄い日本人は欧米人に比べて黄色い歯をしているのはエナメル質の厚さが関与しています。また、エナメル質は次第に磨り減って薄くなるばかりか、象牙質は第2象牙質を形成して象牙質の厚みを増してきます。従って象牙質の色が次第に目立つようになります。
これが年齢による歯の黄ばみ現象です。ホワイトニングをすることでエナメル質の中にある有機物は漂白されます。
3.歯の着色の原因
- 外因性の着色(歯の表面の汚れ)
日常の磨き残し、喫煙や、コーヒー・お茶・赤ワインなどの摂取によるステインの着色。エナメル質の表面に着色因子が付着した状態によるものです。 - 内因性の着色(歯の内部構造が原因)
エナメル質・象牙質自体の変化によるもの。エナメル質形成不全、テトラサイクリン変色歯、フッ素沈着症等。 - 加齢による着色
歯は年齢とともに色調が濃くなり、徐々に黄色くなっていきます。
加齢による黄ばみの原因は、歯の内部にある象牙質の厚みが増し、色が徐々に濃くなっていくことと、表面のエナメル歯が薄くなっていくためです。薄くなったエナメル質の下から、黄色みを増した象牙質の色が透けて、黄色っぽく見えるようになっていきます。 - 外傷、歯科治療による変色
外傷を受けて歯の神経が死んだり、歯の治療で神経を抜髄した場合、歯に栄養を送っていた血液やリンパ液の補給路が失われたために象牙質が徐々に変色します。この場合は1歯単位の変色で、赤褐色の変化が特徴です。
また、歯科治療で修復物に金属を用いた場合、金属が溶け出して象牙質に 着色因子が染み込んで変色することがあります。この場合の変色は黒色の変化でホワイトニングの治療は困難です。
4.ホワイトニングのメカニズム
歯科医院で行うオフィスホワイトニングも自宅で行うホームホワイトニングも過酸化水素の働きによって漂白されます。過酸化水素の漂白のメカニズムは一般的に二つ考えられています。
一つには過酸化水素が酸化反応の過程でフリーラジカルに分解されます。フリーラジカルは電子的に大変不安定な状態で、安定化するために有機色素と結合します。その結果色素が漂白されるのです。
もう一つには、過酸化水素はエナメル質の表面に電子顕微鏡レベルの微細な空間をエナメル基質内に造る作用があります。これによりエナメル質に当たった光は乱反射することで白く見えます。丁度すりガラスが白く見えるのと同じ様な効果がエナメル質に起こっているのです。
5.ホワイトニングができないケース
- 絶対的禁忌
ホワイトニング剤にアレルギーのある場合で、無カタラーゼ症がそれに当たります。
診断法:歯周ポケットの中に過酸化水素水(オキシドール)を1滴たらします。もし、泡が出ないようであれば、無カタラーゼ症と診断します。
また、過去に怪我をしたときに、オキシドールをつけた際泡が出たか聞いてみるのも必要です。 - 相対的禁忌
ホワイトニングは妊娠や授乳中の安全が確立されていないため妊婦、授乳中の女性は控えた方がよいでしょう。 - 象牙質形成不全症・エナメル質形成不全症
重篤なテトラサイクリンによる変色歯の場合で歯頸部に強い変色がある場合、その部位のホワイトニングは困難で、あまり効果のないケースがあります。
この場合はホワイトニングで少しでも白くしてから、ラミネートベニアなどの審美補綴で対応する方が良いでしょう。
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