【歯ぎしり対策に】マウスピース(ナイトガード)

「歯が痛い」「噛みにくい」「口が開けにくい」といった症状はありませんか?
これらは、歯ぎしりや食いしばりによって引き起こされている可能性があります。
✔ こんな方は要チェック!
- 朝起きると、あごが疲れている・だるい
- 歯医者さんに「歯がすり減ってる」と言われた
- 肩こりや頭痛が続く
- 無意識に日中に力が入っている
歯ぎしりや食いしばりは睡眠中など無意識に行われることが多いため自覚しにくいのが特徴ですが、放置すると歯や顎関節に深刻なダメージを与えることがあります。
歯ぎしり・食いしばりがもたらすリスク
睡眠中の歯ぎしりや食いしばりの力は、自分の体重以上にもなることがあり、長期間続くことで次のようなリスクが生じます。
歯への影響
- 歯のすり減り
- 知覚過敏(しみる)
- 歯の破折
- 詰め物・被せ物の脱離
歯周組織への影響
- 歯ぐきの後退
- 歯周病の進行
- 歯の動揺(グラつき)
お口の中への影響
- 口内炎ができやすい
- 舌の痛みや違和感
- 頬や舌を噛むことが増える
顎関節への影響
- 顎を動かすと音が鳴る(関節雑音)
- 開口時の痛み
- 口が大きく開かなくなる
全身への影響
- 慢性的な頭痛
- 首・肩こり姿勢の乱れ
- 腰痛
このように、歯ぎしりや食いしばりはお口の中にとどまらず、全身の不調へとつながる可能性があります。

歯を守る「マウスピース(ナイトガード)」とは?
歯ぎしりや食いしばりは、気づかないうちに歯や顎関節、筋肉に大きな負担をかけています。そのダメージをやわらげ、大切な歯を守るために「マウスピース(ナイトガード)」の使用をおすすめします。
マウスピース(ナイトガード)とは、主に就寝中に装着する専用の装置で、上の歯にぴったりと合うように作成されます。
マウスピースのメリット
歯のすり減りを防止
歯ぎしりや食いしばりが繰り返されると、歯の表面(エナメル質)が少しずつ削られていきます。これが進行すると、象牙質が露出し、知覚過敏や虫歯のリスクが高まるだけでなく、噛み合わせのバランスも崩れてしまいます。
マウスピースを装着することで、上下の歯が直接こすれ合うのを防ぎ、歯の摩耗を大幅に抑えることができます。
歯を守る
強い噛みしめの力は、歯そのものを割ってしまうことさえあります。また、詰め物・被せ物が外れたり、ヒビが入るなどのトラブルも起こりやすくなります。
マウスピースは、その過剰な力を吸収・分散するクッションのような役割を果たすことで、ご自身の歯を守り、治療済みの歯のトラブルも防ぐ効果があります。
顎の痛みの軽減
マウスピースを装着することで顎関節が安定し、噛む力が分散され、歯や歯周組織、咀嚼筋にかかる負担が軽減されます。
オーダーメイドの快適な装着感
当院のマウスピースは、一人ひとりのお口に合わせてオーダーメイドで製作します。
初めての方は装着時に違和感を覚えることがありますが、数日〜1週間程度で慣れる方がほとんどです。
大切なのは、継続して使うこと。習慣化することで、より高い効果が期待できます。
保険が適用される
歯ぎしりや顎関節症の治療としてマウスピースを使用する場合、保険適用が可能です(※一部条件あり)。
診察後、必要に応じて適用可否や費用について詳しくご説明いたします。
※1度作成したら6ヶ月は新しく作り直すことはできませんので、紛失にご注意ください。
歯ぎしりは止められなくても、歯を「守る」ことはできる
マウスピースを使っても、歯ぎしり自体が完全になくなるわけではありません。しかし、その力の方向や強さをコントロールし、ダメージを最小限に抑えることができます。これが、マウスピースの最大の役割です。
毎晩の使用によって、歯や顎関節が休まり、長期的に健康を守るサポートになります。
マウスピースの種類

◆ ソフトタイプ
指で曲げられるほど柔らかく、装着時の違和感が少ないのが特徴です。柔軟性のあるゴム素材で、初めてマウスピースを使用する方、違和感や痛みを避けたい方、詰め物や被せ物を保護したい方におすすめです。
当院の院内で作成しているのはソフトタイプになります。そのため、マウスピースは3日以内にお渡しできます。
◎メリット
柔らかい素材のため、快適な装着感がある。
◎デメリット
耐久性に欠け、歯ぎしり・食いしばりが強い場合は穴があきやすい。
◆ ハードタイプ
硬いプラスチック素材を使用しており、歯ぎしりや食いしばりが強い方、顎関節症の予防や軽減を目指す方におすすめです。
◎メリット
穴があきにくく、耐久性は非常に高い。効果的に歯を守ることが可能。
◎デメリット
装着時の違和感が強い。
使用方法とメンテナンス
◆ 使用方法
装着方法: 寝る前に、歯とマウスピースを清潔にしてから装着してください。両手でマウスピースを持ち、前歯から指で押し込むように奥歯までしっかりフィットするよう装着します。
清掃方法: 毎朝、使用後に柔らかい歯ブラシを使って丁寧に水洗いし、しっかり乾燥させてから保管してください。
マウスピースは熱湯で変形してしまいます。必ず熱湯は避けてください。
ドラッグストアなどで販売されているマウスピース専用の洗浄剤やクリーナーで定期的(週1~2回)に洗浄することをお勧めします。目に見えない細菌をしっかり除菌し、マウスピースを清潔に保つことができます。
保管方法: 直射日光を避け、専用のケースで保管してください。
◆ 定期的なメンテナンス
マウスピースは歯ぎしりや食いしばりによって時間の経過とともに、すり減って穴が開いたり変形する場合があります。さらに、噛む力によってはひびが入ってしまうことがあります。
定期検診の際は必ずお持ちいただき、適合状態や損耗状態のチェックをさせていただきます。
もしご自宅で使用中に破損したり、ざらつきを感じる場合は、すぐに使用を中断しご連絡ください。マウスピースの状態を確認し、修理またはご相談のうえ再作成いたします。
―そんな小さな気づきが、将来の大きなトラブルを防ぐ第一歩です。
ご自身では気づきにくいのが歯ぎしりの特徴です。お口や顎、全身の健康を守るために、早めの対策が大切です。
少しでも気になる症状があれば、いつでもお気軽にご相談ください。

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